引き続き応用問題(2ページ目)です。複雑な問題になってきているので、状況を図にまとめることが大切です。
問題文が長くて難しそうですね。こういう場合はとにかく状況整理(じょうきょうせいり)が大切です。問題文に書いてあることをそのまま図にしてみましょう。
上の図は問題文をそのまま図にしただけのものです。必ず自分でこの図を書いてみてください。これに追加して、分かることを色々と書き加えていきましょう。
追加で分かることを赤字で書き加えてみました。同量を交換したので、AもBも交換後の食塩水の量(1000gと600g)が変わらないことに注意してください。
また食塩の和も、交換前と交換後で138gのまま変わらないことに注意してください。交換後のAのビーカーの食塩の量が60gと出るので、138-60=78gで交換後のBの食塩の量が分かります。
さて、状況を整理した後に大切なのは『着眼点を絞り込むこと』です。どこに注目すれば解けるか考えるんです。
ここで、交換後のBのビーカーに着目してください。食塩水と食塩の情報が揃っていますね。つまり濃度を出すことができます。濃度を出すためには、食塩を食塩水で割ればいいですね。このことがしっかり理解できていない人はこちら。
78÷600=0.13
0.12×100=13%(答え)
次は、下の図で青で示した所に着目してみましょう。なぜならここが一番情報が揃っているからです。ちなみにBのビーカーの濃度も既に出ているので、そちらに着目しても解くことができます。
Aのビーカーに残っている3%の食塩水(食塩水の量は分からない状態)と、Bから取り出した18%の食塩水(こちらも量は分からない)を混ぜたら、6%のA’(エーダッシュと読みます)になったという部分に着目します。これをてんびん算の図にまとめてみましょう。てんびん算の解き方がわからない方はPage8,Page9で確認してください。
これで分かりましたね。3%と18%の食塩水の重さは4:1になります。これを合わせた⑤が1000gにあたるので
⑤=1000g
①=200g →18%の食塩水が200g(つまり交換した食塩水の量なのでこれが答え)
④=800g →3%の食塩水
分かったことをどんどん図に書き加えていくことが、こうした複雑な問題では大切です。情報を整理する力を問われているんですね。
(1)と同じように、状況(じょうきょう)をまとめることから始めましょう。問題文をそのまま図にすること、問題文に書いてあること(数字)を全て図に含めることを心がけましょう。
まずはここまで図にします。
問題文をそのまままとめただけですね。濃度・食塩水の重さ・食塩の重さという3つの要素をまとめていきます。
図の中でB’(ビーダッシュ)の中の要素は▭で書いておきましたが、混ぜた物がはっきり分かっているので、簡単に求めることができますね。
【B】と【Aから取り出す】を混ぜたものなので、B’は食塩水800g、食塩40gです。
40÷800=0.05
0.05×100=5
したがってB’は5%の食塩水です。
B’の中身が分かったところで、さらにこの図を書き進めていきましょう。
いかがでしょうか?最終的にできる食塩水A’(エーダッシュ)の中身を▭としましたが、A’は何を混ぜてできたものか、はっきり分かっているので、これを求めるのも簡単ですね。
A’は【Aの残り】と【B’から取り出す】を混ぜたものなので、食塩水250g、食塩15gですね。その濃度は食塩を食塩水で割れば出てきます。濃度の出し方が理解できない人はこちら。
15÷250=0.06
この0.06は割合なので、濃度%に直すために100をかけます。
0.06×100=6%
(1) 13%, 200g
(2) A=6%, B=5%
いかがでしょうか?実際の入試問題はこのように一見複雑なものが多いので、まずは状況を図に整理してみることが大切です。
次のページも応用問題が続きますが、本質は同じです。
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食塩水の問題を探してたどり着きました。
ビーカーBは、濃度18%の食塩水なので、
食塩の量は102gではなく108gではないでしょうか。
(1)の答えは、13%ではないかと思います。
ご指摘ありがとうございます。
『等量交換』『やりとり』のPage12の最初の問題ですね。申し訳ありません。ご指摘の通り、サイトの答えが間違っていました。
訂正しておきました。ありがとうございました。
よくわかりましたこういうのをたくさん投稿してくれると嬉しいです