引き続き応用問題(3ページ目)です。サピックスのテキスト(2019年)では『どんどん薄める』『3つのビーカー』という名前で紹介されている問題です。
『やりとりの状況を図にまとめる』→『てんびん算や割合の基本を使う』という流れはどの問題でも変わりません。
まずは問題文を図に変換(へんかん)していきましょう。面倒くさくても、必ず自分で図を書いてみることです。「テキストに書いてある意味のわからない式」を丸暗記して、意味のわからないまま式だけで解こうとしてはいけません。
その時は「書いてあることをそのまま図にすること」「書いてある数字を全て図に利用する」「濃度、食塩水の重さ、食塩の重さという3つの要素をまとめる」ことに気を付けましょう。
とりあえず途中までまとめると下のような図になります。
水は『0%の食塩水』だと考えることに注意してください。こうしてまとめてみるとA’の濃度が簡単に出ますね。
A’は【Aの残り】(食塩水100g、食塩16g)と【水】(食塩水100g、食塩0g)を混ぜたものなので、食塩水200g、食塩16gです。
濃度%は食塩を食塩水で割れば良いので、
16÷200=0.08
0.08×100=8%
A’の濃度は8%だと分かりました。このまま図の続きを書き進めていきます。
同じことを2度くり返すだけですね。最終的にA”(エーダッシュダッシュ)は【A’の残り】と【水】を混ぜたものなので、食塩水200g、食塩8gになります。食塩水と食塩が分かっていれば、濃度は簡単に出せますね。出せない方はPage4で復習してください。
8÷200=0.04
0.04×100=4%
簡単そうに見えて、つかみ所のない問題ですね。食塩水の問題とはつまり割合の問題だということを理解していないと解けないですね。不安な方はPage2から確認してみてください。
10%の食塩水をAとしましょう。この時、濃度が10%ということは、下の図のような状態であることを意味しています。
食塩水全体を100とした時、食塩が10であるという意味ですね。したがって、水は90ということになります。
この時、食塩と水の比は10:90なので、簡単な比で表すと1:9ですね。
20%の食塩水と25%の食塩水をBとCとして、同様に考えてみましょう。
上図のようにBとCの食塩と水の比は、20:80=1:4、25:75=1:3となります。
この比をまとめると下図のようになります。
この問題では食塩水がたまたま全て1で揃っていますが、揃っていなければ揃えるように計算しましょう。
さて、ABCに含まれる水を⑨、④、③とすると、その合計は⑯ですね。その⑯が1000gだというわけです。
⑯=1000
①=1000÷16=62.5g
食塩は①で表していたのですから、答えは62.5gです。
(1) 4
(2) 62.5
いかがだったでしょうか。ひとまずここで食塩水の問題の解説はおわりです。
分かりやすかった所、分かりにくい所、間違っている所、解説して欲しい問題などをコメントかメールして頂けると幸いです。
次のページは食塩水の問題をたくさん集めたものになります。
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食塩水の問題を探してたどり着きました。
ビーカーBは、濃度18%の食塩水なので、
食塩の量は102gではなく108gではないでしょうか。
(1)の答えは、13%ではないかと思います。
ご指摘ありがとうございます。
『等量交換』『やりとり』のPage12の最初の問題ですね。申し訳ありません。ご指摘の通り、サイトの答えが間違っていました。
訂正しておきました。ありがとうございました。
よくわかりましたこういうのをたくさん投稿してくれると嬉しいです