サピックス 自作教材 算数 小5 小6 食塩水

食塩水の問題(中学受験の算数)

食塩水の3つの要素【練習問題】

練習問題を解く前に、この基本式を確認してください。

前ページで説明したように、食塩水を混ぜない問題であれば、この式に入れるだけで解くことができます(水の重さが関係してくる問題は次以降のページで解きます)。

この3つのうちのどれに入れても解けますが、求めるものが=の右側にきているような式を選ぶと簡単に解けます。

また以下の相関図(そうかんず)も参考にすると覚えやすいでしょう。

では解いてみましょう。解答はページ下部にあります。


問題

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解説

(1) 食塩水と濃度が分かっている問題です。食塩水は全体を表し、濃度は割合を表しています。『全体に割合を掛けると部分が出てくる』という【食塩水・食塩・濃度の関係式①】に入れると、一番簡単に解けますね。

また20%の%というのは百分率です。百分率は全体を100として部分を考える考え方なので、実際の計算で使うためには、100で割ってから式に入れる必要があります

$$150×0.2=30$$

答えは30gです。

 

(2) 濃度%と食塩が分かっているパターンですね。濃度は割合、食塩は部分を表すものですね。『部分を割合で割ると全体が出てくる』という関係式の②を使うのが楽です。

15%は0.15に直してから式に入れましょう。

$$22.5÷0.15=150$$

答えは150gです。

 

(3) 食塩水と食塩の重さが分かっていますね。食塩水は全体、食塩は部分を表しています。関係式③を使いましょう。

$$72÷600=0.12$$

この式で出てきた0.12というのは割合ですね。この割合を百分率の%に直すには100をかける必要があります

$$0.12×100=12$$

答えは12%です。

 

ここで一旦まとめておきます。

  • 食塩水の濃度は「%(百分率)」で表す
  • 百分率とは全体を100として考えるものである
  • 計算の途中では「割合」を使う
  • 割合とは全体を1として考えるものである
  • %を割合に直すには100で割る
  • 割合を%に直すには100をかける

 

(4) (1)~(3)とは文が変わりました。それでもやることは変わりません。

食塩水と濃度%が分かっている状態ですね。分からないのは食塩です。であれば、食塩が式の一番右にきている①の式を使いましょう。

$$340×0.05=17$$

答えは17gです。

 

(5) 食塩(部分)と濃度(割合)が分かっている問題です。食塩水(全体)を求めたいんですね。であれば、食塩水が式の右にある、②の関係式を使用しましょう。

『部分を割合で割ると全体が出てくる』という式です。

$$75÷0.25$$

$$=75÷\frac {1}{4}$$

$$=75×4$$

$$=300$$

答えは300gです。 

0.25は分数の4分の1に直して計算すると楽です。

4分の1、8分の1の利用に関してはこちら。

 

(6) 食塩と食塩水の重さが問題文に書いてありますね。分からないのは濃度です。そういう時は、濃度が『=(イコール)』の右側にある、③の式を使いましょう。

関係式③は『部分を全体で割ると割合が出てくる』という式です。この式の意味をイメージするようにしましょう。

$$6.1÷50=0.122$$

小さい数字になりましたね。でもくじけてはいけません。割合を%に直しましょう。

$$0.122×100=12.2%$$

答えは12.2%です。

食塩水の問題では小数第1位まではよく出ます。%で小数第1位ということは、割合で言えば小数第3位になりますね。ですから計算の途中でなかなか割り切れなくても、焦ってはいけません。基本式に入れる所で間違えていなければ、あとはしっかり計算すれば良いだけです。


解答

(1) 30

(2) 150

(3) 12

(4) 17

(5) 300

(6) 12.2

 


復習問題

数値と文言を変えた問題です。上の問題が解けなかった生徒は、この復習問題も解いてください。解説は割愛します。

上記画像をPDFで閲覧・印刷する場合はこちら


復習問題の解答

(1) 67.5

(2) 650

(3) 12

(4) 81

(5) 400

(6) 7

 


いかがだったでしょうか。大切なのは、色々な問題があっても、元となる法則は1つしかないと実感できることです。つまり覚えなければならないのは、基本式の3つだけだということです。しかもこの3つの関係式は、全部同じ意味を表しています。

このページで苦戦する生徒は、割合というものがイメージ出来ていないのだと思います。Page2Page3をじっくり読んでみましょう。

次ページでは食塩水を、食塩と水に分ける場合を考えていきます。ここまでがしっかり理解できた方のみ、次に進んでください。

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3 thoughts on “食塩水の問題(中学受験の算数)”

  1. 食塩水の問題を探してたどり着きました。
    ビーカーBは、濃度18%の食塩水なので、
    食塩の量は102gではなく108gではないでしょうか。

    (1)の答えは、13%ではないかと思います。

    1. ご指摘ありがとうございます。

      『等量交換』『やりとり』のPage12の最初の問題ですね。申し訳ありません。ご指摘の通り、サイトの答えが間違っていました。

      訂正しておきました。ありがとうございました。

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