いろいろな水溶液を性質によって分ける問題はよく出ます。その分け方の一つが『電気を通すか通さないか』です。
それをどうおぼえるか、ここで説明していきます。かんたんなので、今すぐおぼえてしまいましょう。ポイントは3つです。
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ポイント① 電気を通さないものをおぼえる
電気を通さないものが少ないので、そちらをおぼえてしまいましょう。そして、『それ以外の水溶液は全部電気を通す』と考えましょう。
- 純水
- 砂糖水
- アルコール水
かんたんに言うと、この3つだけです。
純水はもちろん、何も溶けていない水です。
ポイント② 名前が少し変わった場合をおぼえる
- 砂糖水=ショ糖
砂糖とショ糖は同じ意味です。
砂糖以外でも、デンプンや麦芽糖やブドウ糖などの糖類の水溶液は電気を通しません。
- アルコール水≒エタノール水
エタノールはエチルアルコールとも呼びます。アルコールの一種です。つまり、アルコールはいろいろな種類のものがあるのですが、エタノールはその中の一つなんですね。
エタノールはお酒に入っている、よっぱらう成分です。消毒にも使われます。
エタノール以外のアルコールには、メタノールなどがありますが、アルコールの水溶液はどれも電気を通しません。
ポイント③ 電気を通すものと通さないものの違いを理解する
- 溶かした物質が水の中でイオンに分かれると電気が流れる
電気を通すものとして、食塩を考えてみましょう。
食塩は『化学式』であらわすと、NaClとなります。これはNa(ナトリウム)とCl(塩素)がくっついたものです。だから食塩を塩化ナトリウムというんですね。
この食塩を水に溶かすと、NaとClがくっついている状態から、NaとClが離れた状態になります。離れたときにNaはプラスの電気を持ち、Clはマイナスの電気を持つようになります。このようにプラスの電気やマイナスの電気を持つようになったものを『イオン』といいます。
水の中にイオンがたくさんあると、これが電気を運ぶ役割をしてくれます。ですから、電気が流れると思ってください。
- 砂糖やアルコールは水の中でイオンに分かれないので電気が流れない
ここまでです。中学受験ではこれだけのことをおぼえれば大丈夫です。
ありがとうございます