どうしても勉強しない中学生。僕の生徒にもそういう子がいます。
激動の中学受験を終えて、中学生になる。小学生の頃は毎日塾に通い、素直に勉強漬けの生活を送っていたのに、中学生になったら全く勉強しなくなる。どうしてかご両親には分からないし、反抗期もあり軌道修正できない。いつの間にか家で全く勉強しなくなる。
残念ながらよくある話です。僕はそんな生徒と、困り果てたご両親をたくさん見てきました。 勉強しない習慣が身についてしまった中学生を立ち直らせるために、家庭教師として出来ることはなんだろう、と日々考えています。僕が家庭教師として、まずやってみる方法は以下のようなことです。これはご両親に強い意志があれば、ご家庭でもできることだと思っています。
プリント類を全部出させて、しつこく質問して、教科ごとの宿題を一覧にする。
ご家庭では「中学生にもなって宿題を確認するなんて」と宿題を放置している場合もあるかもしれませんが、学校の宿題をしっかり提出することが、何よりも大切です。
『学校の宿題が大切』なんていうことは、ごく当たり前のことですが、中学受験を経験している生徒は特に、学校をバカにしている傾向があります。小学校高学年は塾の勉強が中心になることもありますが、中学・高校では学校の勉強が一番大切です。また宿題をやってこない生徒に対して学校の先生は厳しくあたる傾向があり、学校が嫌いになって不登校になる原因にもなります。
たまに学校の宿題をしっかりやっていない生徒の親が、学校の先生に「どうやったら成績が上がるでしょう」と質問をしたり、「学校の先生がうちの子の世話をしてくれない」と文句を言ったりしますが、学校の先生としては、自分の考えるもっともよい勉強法を宿題という形で提示しているわけです(それが正しいかどうかはともかく)。それをやらずに文句を言うと、学校との関係を悪化させるだけです。
どの学校でもおよそ2週間前にテスト範囲を発表します。これはプリントを配る場合がほとんどで、まれに教室への掲示という場合もあります。口頭だけでテスト範囲を発表することは今はほとんどありません。出来ない生徒はこのテスト範囲をごまかしがちです。絶対に誤魔化せないように、プリントか掲示の写真を出させて確認するとよいです。
最近のアイデアがこれです。教科も内容も何でもいいから、20分間、目の前で自習させる。中学生が勉強しない大きな理由はやらされているからです。この自習タイムで根本的に勉強態度が変わる子がいました。この「20分自習タイム」注意点は
僕がこういった子を教える場合、2時間の指導時間のうち、上記の『宿題・テスト範囲の確認』と『自習タイム』で半分くらいの時間を使うときもあります。
宿題やテスト範囲の確認も、こうした生徒は往々にしてだらしなく、なかなか情報が揃わないものです。しかし宿題やテスト範囲を一覧にした後で、「じゃあ何でも好きな勉強していいよ。僕絶対文句言わずに黙ってるから。」と言えば、間違いなく価値のある勉強をしてくれます。そしてそれが本人の自信になります。
大切なのは感情的にならず、しかし断固として①〜③を実行することです。絶対に言ってはいけない言葉は以下のようなものです。
この①〜③の方法は、ご両親が直接勉強の中身に関わることなく、実践できることです。ご両親が教える必要がないので、ご両親の学力は関係ありません。少し面倒かもしれませんが、忍耐強く子供に時間を割くだけで、全く勉強しない子供を立ち直らせることができるかもしれません。
こんな面倒なことはできないと思ったり、子供の勉強を見守っている間自分がスマホいじっているようでは、子供に「勉強しなさい!」と言っても説得力がないでしょう。隣について見守り、黙って息子のやり方を認めてあげると、きっと子供の勉強に対する態度が変わってくると思います。
息子・娘が全然勉強しないとお嘆きのご両親はお試しください。