SAPIX6年生のGWに行われる「GS特訓」。
正式には「ゴールデンウィーク・サピックス特訓」です。
特徴をまとめると、
SAPIXの季節講習は、正直かなり大変です。
授業数も多く、復習も重く、費用も高い。
春期・夏期・冬期講習になると、毎日のように塾があります。
とはいえ、通常カリキュラムの一部なので、
という事情があり、「受けない」という選択肢は基本的にありません。
しかし、6年生のGS特訓は少し性質が違います。
という特徴があります。
そのため、6年春の時点で学習が遅れ気味の生徒ほど、
「分からないまま演習しても意味があるのか?」
「GSに行くより、今までのテキストを復習した方がいいのでは?」
と悩むようになります。
結論から言うと、SAPIXに通い続けているのであれば、基本的には受講した方が良い、と僕は考えています。
そもそもSAPIXのカリキュラムは、他塾と比較してもかなり緻密に作られています。
GS特訓も、
「必要だから、ここに配置されている」
と考えた方が自然です。
GS特訓は、
「知識を詰め込む勉強」から
「入試で戦う勉強」への橋渡し
だと思っています。
4年生〜6年春までは、
など、新しい知識や解法を次々と覚える時期です。
しかし、6年夏以降は違います。
(社会の公民以外は)ほとんど新しい内容は増えません。
算数も理科も、
「今までやったことが、少し複雑になって再登場する」
だけです。
では何が大事になるのか。
それは、
膨大な範囲からランダムに出題された問題に対して、必要な知識や解法を引き出すこと
です。
言い換えると、
「何が出るか分からない状況で、持っている武器で戦う経験」
を積むことです。
まさに“サバイバル”です。
GS特訓では、初めて本格的に過去問に取り組みます。
ここで初めて、
を体感します。
もちろん、5月時点では全然解けません。
それで普通です。
受講前は、ほぼ全員がこう言います。
「GSめんどくさい…」
ですが、終わった後は意外とポジティブな感想が多いです。
70分×6コマというと恐ろしく感じますが、
なぜかお昼休憩を挟むことで、普段より楽に感じる生徒も多いです。
まだSS特訓が始まっていない時期なので、
など、ちょっとしたイベント感もあります。
実際、
「お祭りみたいだった」
と言っていた生徒もいました。
GSで最も大切なのは、
「今の自分と志望校との距離感」
を知ることです。
GSでは、自分のレベル帯に合わせた過去問に取り組みます。
当然、大苦戦します。
でも、それでいいんです。
大切なのは、
という感覚を体で理解することです。
これは家庭ではなかなか再現できません。
家庭学習で、
集中して立ち向かうことは、かなり難しいからです。
GS特訓は、
「受験勉強のフェーズが変わる瞬間」
を体感する場です。
今までは、
という勉強でした。
しかしここからは、
「実際に合格点を取るために何が必要か」
を考える段階に入ります。
今後の講習も、基本的には受けた方が良いです。
特にSAPIXでは、
を省こうとするご家庭があります。
ですが、僕は基本的におすすめしません。
どの塾のカリキュラムも、
「6年の1〜2月に合格する」
ことを前提に設計されています。
季節講習も含めて、積み重ねで完成するように作られているのです。
最後だけ抜いてしまうと、5年生までの積み重ねが活きにくくなります。
もちろん、例外はあります。
実際に今年のGW、GS特訓を受講しなかった生徒を家庭教師として指導しました。
その生徒は、
という状況でした。
GS期間中は毎日同じ時間に指導を行い、
を徹底的に総復習しました。
僕の感覚では、
GSを見送る選択肢が出てくるのは、偏差値45以下くらい
だと思っています。
ただしその場合でも、
「GS以上の価値がある学習」
を家庭側で用意できることが前提です。
塾では70分×6コマ、強制的に勉強環境があります。
それ以上の密度で、
をマネジメントできるのであれば、見送る意味はあります。
逆に、
「家でやろうと思ったけど結局できなかった」
となるなら、GSに行った方が良いケースが多いです。