基礎トレ5月号とデイリーサピックス(11~14)を中心に出題。以下は各テキストの中での頻出問題。
大問1は計算問題3問です。
工夫が必要な計算はバラエティがあり、どのような工夫を利用するのかを絞り込むのは難しいです。「普通に頑張れば解けるから!」などと言って、計算の工夫を理解することを面倒くさがる生徒が多いですが、算数・数学への向き合い方として良くないです。手順を1つでも省けるように工夫できる生徒が伸びますので、新しい計算の工夫に出会ったら、積極的に『自分の技』として取り入れるようにしてください。
小問集合になります。7~8問。
基礎トレから半分程度。残りはデイリーサポート・サピックスから。
以下のリストが5年間で出題された問題になります。各項目の最後の数字は、5年間で大問2として出題された回数になります。
バラエティがあり、どの問題が出題されるか絞るのが難しいですが、『投票算』が100%出題されています。投票算は苦手な生徒が多く、ここを対策することで差をつけることができます。
また食塩水の問題は『加塩(食塩水に塩を加える)パターン』が100%であることが特徴的です。
また『ポンプ』『しきりのある水槽』『不定方程式』『方陣算』は大問2で見ると、それほど出題されていないように見えますが、大問4以降で出題されることも考慮すると必出です。
大問3は図形問題です。
基礎トレ⑧以降の図形問題から半分程度が出題されます。またデイリーサピックスのテスト範囲の中では、『拡大・縮小』『点の移動』『変化のグラフ』が図形に関する問題なので、そこから出題されます。
以下は5年間で出題された問題になります。
満遍なく出題されているので、こちらも絞りにくいですが、『正多角形と正三角形を重ねる(正n角形と正m角形を重ねる)』は頻出です。結局2種の正多角形の辺が全て等しい所から、二等辺三角形を探す問題になります。
また2023年,2024年と『立体切断』が大問3の最後に加わりました。この形式は2025年以降も引き継がれるように思われます。つまり今後大問3で『立体切断』が必出と考えてよさそうです。『立体切断』の中でも、基礎的な立方体の切断を理解しておきましょう。
基礎トレからは何が出題されるか分かりにくいのですが、基礎トレ5月号に含まれているのに、ここのところ出題されていない『断頭四角柱の体積』『長方形の周りを円が回る』『円すい・円すい台を転がす』あたりが狙われそうです。いずれにしても基礎トレは復習が必要です。
なお2025年の6月マンスリーは『点の移動』が含まれません。
大問4~7はデイリーサピックスからの出題になります。デイリーサピックスのテキスト11~14の4冊から1問ずつというイメージになります。
各テキストから大問4以降としてピックアップされる問題はほぼ固定されています。
どんなレベルの生徒でも「(1)は絶対に解く」という気持ちが必要です。後ろの方の問題であっても、(1)はしっかり読めば難しくないということを、自分に言い聞かせましょう。
また大問4以降の(2)以降は非常に難しい可能性もあるので、よほど算数に自信がある生徒以外は1つの問題に時間をかけてはいけません。全部の問題を解き終わってから、解けそうな問題(特に書き出す系)に絞ってチャレンジしましょう。
『水槽とグラフ』は大問として(小問に分けて)出題しやすく、読解力・思考力を問うことができることから、入試でも人気があり、6月マンスリーでは100%出題されます。
『不定方程式』も計算方法の暗記では解けません。生徒の試す力(試行錯誤)・計算力・整理する力を問うことができ、大問2あるいは大問4以降にほぼ100%出題されます。
『方陣算』も大問2での出題も考慮するとほぼ必出です。
『点の移動』は、デイリーサピックス15回の範囲であり、2025年の6月マンスリーでは出題されません。