サピックス 算数 小4 小5 小6 ニュートン算

ニュートン算(中学受験の算数)

Page2. 水を汲み出す(条件が1つ)

  • 難易度★
  • ニュートン算の1番の基本です。
  • 「入ってくる量」「出ていく量」「在庫(行列)」の3つの要素が1つずつしかなく、そのどれかが分からないものです。

このページのプリントを全てpdfで表示・印刷する場合はこちら

 

問題 ①

上記画像をPDFで閲覧・印刷する場合はこちら

 

解答 ①

(1)  20 (2) 150 (3) 680 (4) 120

 

解説 ①

こういった問題を解けないのは『解く手順が決まっていないから』です。手順を暗記するだけで、やっていることの意味を理解していないのは良くないのですが、ニュートン算の場合、決まった解き方を与えてあげないと、何から手をつけて良いか分からなくなってしまいます。

まずは【ニュートン算の基本図】を書くという作業から始めるようにしましょう。

(1)

問題文に書いてあることをそのまま図にするとこのようになりますね。これを【ニュートン算の基本きほん図】と呼ぶことにします。この先、問題がもっとむずかしくなっても、この図を書くことからはじめるようにしてください。

入ってくるところと、出ていくところに書いてある、『L/分』は『リットルまいふん』と読みます。100L/分であれば、『1分間に100Lずつ』という意味いみです。

このように【ニュートン算の基本図】には、単位たんいを書き入れるようにしましょう。

さて、この図をよく見てみると、1分間に100L入ってきて、1分間に125L出ていくのですから、き1分間で25Lずつ、水槽すいそうの中の水がっていくことになりますね。

水槽の中の水は、1分間に25Lずつ減っていくのですから、500Lの水がなくなるのには

$$500÷25=20$$

20分かかると分かります。

答えは20です

 

(2)

このようにまず図を書きましょう。

問題文がずいぶんわったように思っても、図にしてみると、全体ぜんたいの形は変わっていませんね。

1分間にえる人数にんずうが分かっていないので、そこを ▭ にしておきます。『人/分』というのは、『にん まい ふん』とみ、『1分間に ▭ 人』という意味いみです。

入場にゅうじょうゲートというのは、この場合ばあい遊園地ゆうえんちの入り口のことで、行列ぎょうれつならんでいる人はこの入場ゲートを通りたくて並んでいるんですね。ですから、入場ゲートを通る人は、行列から出ていくことになります。少しややこしいですね。

もう一度、問題文を見直みなおすと、8分で行列ぎょうれつがなくなるのですから、$$1200÷8=150$$

1分につき150人ずつ、行列から人がっていくはずです。ですが、図の入場ゲートのところには300人といてあります。このように、っていく人数にんずうというのは、出ていく人数とはちがうんです。

なぜなら、出ていく人だけでなく、入ってくる人もいるからですね。ですから、出ていく人数から入ってくる人数を引けば、減っていく人数が分かることになります。

この問題では

$$300- ▭ =150人/分$$

となります。

もうわかりましたね。逆算をして、300- ▭ =150人/分なので、150が答えになります

 

(3)

最初に【ニュートン算の基本図】を書くようにしましょう。

問題文をそのまままとめるとこのような図ができあがります。問題文を読んで、「むずかしい!かたが分からない!」と思っても、ここまで書くことが大切です。まとめることで、解き方の道筋みちすじが見えてくるものです。

今回は、(1)(2)とちがって、ん中が ▭ になっていますね。これはいずみ満水まんすいの時、つまり最初さいしょの水のりょうです。

次に入ってくる水と、出ていく水の注目ちゅうもくてみましょう。入ってくるのが1分に160Lで、出ていくのが1分に200Lなので、き1分間で40Lになります。これが1分間に泉からっていく水の量になります。

1分間に40L減るのが、17分続くと泉は空になるのですから、

$$40×17=680L$$

これが泉の満水時の水の量ですね。680が答えになります

 

(4)

まずは図を書くことです。「図を書く必要ひつようなんてないよ!」という生徒ひつようもいるかもしれません。もちろん、図を書かなくてもできるならば、なくてもかまいません。

ただ、計算けいさんだけで解く場合は、計算手順てじゅんだけを覚えて、やっていることの意味を理解りかいしていない可能性かのうせいがあります。そのようなことのないよう、図を書かないのであれば、計算の意味をご両親りょうしん説明せつめいしてみてください。

問題にもどりましょう。ん中の720匹分ひきぶんというのは、草地くさち最初さいしょからえている草のりょうです。一匹いっぴきで食べると720日でなくなる量であり、720ひきで食べると1日でなくなる量です。

分かりにくければ、単位たんいを自分でkgなどにきかえてしまってもけます。その場合ばあい、馬1匹が1日で1kgの草を食べるということになります。単位たんいは何に決めても、同じように解くことができます。

ここで下の100kg/日は『100キログラム・まい・にち』と読みます。『1日あたり100kgの草』という意味です。1日で1kg食べる馬が100匹いるので、全部ぜんぶの馬では、1日に100kg食べることになります。

この時、720kgの草が36日でなくなるのですから、一日で20kgずつっているはずです。この『減っていくりょう』というのは、図中ずちゅうの『食べる量』ではなく、『食べる量とえてくる量の』です。

 ▭ -100=20なのだから、 ▭ =120だとすぐに分かりますね。

答えは120です

kgというのは、自分でつけた単位ですから、答えに含めないように注意しましょう。

(Visited 2,959 times, 1 visits today)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。