この教材について.
この教材を作った動機と教材の使用方法については、教材の第1回の冒頭をご覧ください。
この教材は
- 設問に邪魔されることなく、良質な文章をたくさん読むことが大切
- 問題を解くテクニックにばかり注力する勉強では、本当の国語力はつかない
- 主旨をとらえることが国語の最終目的である
- 記述問題は毎日書くことで磨かれる
という考えのもとに作られています。とにかく1日1題やる、ということが大切です。まだ5日分しか作ってないのですが・・・
教材.
教材使用の注意点(保護者の方へ).
- 上の画像は一部なので、PDFの方から閲覧・印刷してください
- 最後の記述課題に関しては、指示された条件を満たしていれば、内容がひどくても認めてあげること
- 楽しんで本文を読ませることが大切で、細かい部分で理解不足があってもスルーすること
- 読んで終わりにせず、記述課題はある程度の字数を書かせること
- 辞書を引くことを強制しないこと(引きたい時は引かせてもよい・言葉の意味を訊かれたらグチグチ言わずすぐに答えること)
記述の評価ガイド.
- 「幽霊を見たと思っていたら、実は保護されているユダヤ人の女の子だったこと」「レバウディさんとお母さんがわたしに秘密を打ち明ける過程(最初はわたしの危険を考慮して渋っていたが話すことを決心する)」というのが、基本の流れです。
- それに加えて「当時の情勢(ナチスの悪行)」「なぜユダヤ人だけが悪者にされるのかというわたしの疑問と母の答え」「ユダヤ人を助けようとする人の存在」「最初は幽霊を怖がり母親に泣きついていたわたしが、秘密を共有する立場になることと、不合理な世の中を知ることを通じて、おとなになるという過程(無邪気な弟との対比)」などに触れてあれば完璧です。
出典と読書のススメ.
出典はベアトリーチェ・ソリナス・ドンギの『ジュリエッタ荘の幽霊』です。
駒場東邦中の過去問(平成18年:古いので過去問演習に差し支えることもないと思います)でもあります。難関中は外国の文学から出題されることが多いですが、登場人物がカタカナ名であるだけで拒絶反応を示してしまう生徒もいるので、ぜひ外国文学に慣れておきましょう。
難関中学は受験問題の作成者も優れた読書家であり、格調高い文章を選んで出題しています。また大人の視点でものを考えることを要求するものが多いです。今回のストーリーにも子供はほとんど出てきませんね。そういった意味でも、優れた外国文学に親しむことは有益だと思います。
子供がこの話を少しでも気に入った様子であれば猛プッシュして、本を買って、読ませてあげるようにしてください。
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