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【自作教材】円と扇形2【本質と技とコツ】

 

この問題を見た時に「青い線の長さや赤い線の長さが分かればいいのに」と感じるでしょう。なぜなら、そこが分かれば正方形の面積が求められるからですね。その考えは間違っていないのですが、残念ながらそれを求めることはできません。そしてそれを求めることができないというのが出発点です!

 

正方形をABCD、2つの扇型の接点(接する点)をEとします。そしてBとE、DとEをつなぎます。このように円周上の点は円の中心とつなぐのが鉄則です。

「この問題はここに補助線を引く」と覚えるだけでは、新しい問題に対応することができません。大切なのは「なぜそこに補助線を引いたのか」です。

すると青い線が6cm、赤い線が8cmだと分かります。そして青い線と赤い線は点Bと点Dを最短距離でつなぐものなので、正方形ABCDの対角線だと分かります。対角線の長さは6+8=14cmですね。

そして対角線の長さが分かれば、正方形の面積が分かります。

 

正方形の面積を対角線の長さから求めさせるのは、中学受験の特徴です。これはとても利用頻度の高い技です。

この影になっている三角形ABDは、底辺がBDで、高さがAEと考えることができます。正方形の対角線は直交するので、角AEBは90°になっていますね。

ですから三角形ABDの面積は14×7÷2=49です。

三角形BCDも同じく49なので、正方形ABCDの面積は98だと分かります。

以上の計算から分かったかもしれませんが、正方形の面積は

で求めることができます。この問題の場合は14×14÷2=98ですね。

 

正方形の面積が分かってしまえば、あとは2つの扇型の面積を引けば良いので

98−(6×6×3.14÷4)−(8×8×3.14÷4)

=98−(9×3.14)−(16×3.14)

=98−(25×3.14)

=98−78.5

=19.5(答え)

となります。

 

当然この計算中もこのコツを守らねばなりません。

3.14を2度計算している形跡があったら、問答無用でやり直しです。

 

解答:

19.5㎠

 

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