- 読書が大切と分かっていても、何を読めば(読ませれば)よいか分からない生徒(ご両親)の参考になればよいと思い、まとめました。
- 語彙を増やしたり熱中できるという意味では、漫画も悪くないですが、やはり本がよいでしょう。
- 低学年は基本的に説明文でなく、物語文になります。
- 随時追加していきます。
目次
1. 物語文
黒河松代『うさぎのくびかざり』
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- 難易度:★★★☆☆(3/5)
- オススメ度:★★★☆☆(3/5)
- 出題元:SAPIXの小学校2年生5月のテスト
- 少しレベルの高い小学校2年生向けです。
- トラディッショナルな昔話風です。古い日本の風俗を理解するのに良いです。
- 『山のなかの一けん家に、じいさまとばあさまがすんでいました。ある冬のことです。じいさまは自分であんだわらじやかごを、村へ売りに行こうと思いました。ところがまえのばんからふりだしたゆきが、なかなかやみません。「これではとうげみちがかくれて、村へは行けんのう」じいさまはばあさまに言いました。そのときです。しょうじに黒いかげがうつりました。ばあさまは、つむいでいた糸車を止めて、そうっとしょうじをあけました。すると、白うさがいがふるえていました。』
斉藤栄美「わたしがふたり」
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- 難易度:★★☆☆☆(2/5)
- オススメ度:★★★☆☆(3/5)
- 出題元:SAPIXの小学校3年生7月のテスト
- 少しレベルの高い小学校3年生向けです。
- 60ページほどの本です。女の子の小学校での人間関係を描いており、女の子には理解しやすいでしょう。こうした文はテストによく出るので、男の子も慣れておく必要があります。
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『ランドセルをつくえにおいたら、前のせきからなっちゃんがクルッとふり返った。めいのむねは、どきんっ、とした。(きのうのこと、何か言われる)ところが、なっちゃんは、「おはよう。ねぇ、ねっ、ゆうべ八時、めいちゃん、何見た?わたしはねぇ— 」と、ちっとも様子が変わらない。(なっちゃん、おこってないのかな・・・。ううん、まさか。わたしがなっちゃんだったら、おこってる。だから、なっちゃんだって、おこってるに決まってる)そう思うと、めいは、いつもどおりに、なっちゃんと話すことができなかった。』
古田足日『モグラ原っぱのなかまたち』
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- 難易度:★★★★☆(4/5)
- オススメ度:★★★☆☆(3/5)
- 出題元:SAPIXの小学校3年生1月のテスト
- 小学校3年生の後半向けです。
- 原っぱが開発によって失われ、それに子供たちが抵抗するという内容です。少しだけ社会的な内容で、市役所・ずるい大人・社会の矛盾といったものが描かれます。3年生後半でいよいよそうしたものに触れるようになってきます。もちろん言葉は子供向けにわかりやすく書かれていますが、難しく感じれば半年くらい待って読んでみると良いでしょう。
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『となり町へ出かけていた市長がやってきたのは、夜の十時でした。市会ぎいんも何人もやってきました。お母さんたちも、お父さんたちも、学校の先生たちも市役所の人たちも、モグラ原っぱにつめかけました。「どうしよう。大事けんになっちゃった。」かずおと一郎はびっくりしてしゃべれなくなりましたが、なおゆきとあきらはむねをどきどきさせながらしゃべりました。「市長さん。この原っぱは僕たちの遊び場だったんです。遊び場をつぶさないでください。」』
大石真『ミス3年2組のたんじょう会』
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- 難易度:★★★☆☆(3/5)
- オススメ度:★★★☆☆(3/5)
- 出題元:SAPIXの小学校3年生1月のテスト
- 小学校3年生の後半向けです。
- 比較的長い本ですが、短編集になっており、しかも繋がりのなる内容なので、読みやすいと思います。一冊、読み切れたら自信になるでしょう。男の子が元気に成長していくお話です。
- 『なんの気なしに、まわりのテーブルをながめたんだけど、ふと、左のテーブルを見て、あっとさけんでしまった。ぼくのクラスの宮田くんがいるじゃないか。それを見たとき、ぼくは、どきりとした。宮田君が行ってしまってから、ぼくは、どうして、さっき、あんなにあわてたんだろうと思った。ひとつは、ぼくが、ビフテキなんか食べていて、宮田君がラーメンを食べていたからだ。でも、それだけじゃない。』
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