SAPIXの入室テストはなかなか厳しく、入れなくて困る生徒もたくさんいます。僕はSAPIXに入るための入室テスト対策を依頼されることがあります。簡単に傾向と対策をまとめておきます。
まずは過去問の入手を
傾向に関しては入室テストや同時期のマンスリー確認テストを入手して解いてみるのが一番手っ取り早く理解できます。どのくらい難しいかなどは、情報を集めるよりも見た方が早いと思います。
困ったらSAPIXの先生に相談
教室や先生によって対応は全然違うのですが、最低限どんな勉強をしておけばよいかは教えてくれます。以前ある生徒の入室テスト対策をした時には、SAPIXの先生が「これやっておくといいよ」と教材をくれた場合もありました。
既にSAPIXに通っている生徒が学んでいる内容をチェック
SAPIXは4年生で既にある程度の知識を入れ始めているので、5年生から入る場合、SAPIX4年で習っている内容を把握するのが一番の近道だと思います。知り合いなどから教材をコピーさせてもらってもよいでしょう。
具体的なテスト対策
一口に入室テストと言っても時期によって変わってくるのですが、一般的なことだけまとめておきます。
*算数*
基本的な四則演算に加え、○○算と呼ばれるような基本的な問題が前半にある。○○算というのは、数ヶ月のうちにSAPIXで教えられた内容が出やすい。
後半は思考力と読解力を問うような問題。算数の前提知識が少なくても解きやすい規則性の問題が多く出る。
一見難しそうでも、あきらめずしっかり読むことができれば、それほど難しくない問題も含まれているので、粘り強く取り組むことに慣れることが大切。いずれにせよ、そうした問題に多く当たる必要がある。
*国語*
漢字、文法ことわざ、物語文、説明文というごく一般的な構成。
小細工は効かず、まっとうに取り組むしかない。漢字やことわざはやはりSAPIXのその時期に習うものを押さえておくと有利。
*理科*
入室テストの性質上、資料の読み取りや読解力が必要な問題が多い。長めの文章を丁寧に読めないと難しい。
知識もある程度必要になる。SAPIXで習っている内容をやっていけると有利。
*社会*
新5年は基本的に地理分野。
理科と同じく、資料の読み取りや読解力が必要になる問題が多い。
県名など常識的な日本地理を知っておくと有利。
長い文章に『ビビらない』・諦めずに考える生徒が受かる
知識の部分は習ってないものは仕方ないので、それ以外の部分で得点するしかありません。教科を問わず問題文が長い傾向にあるので、長い文章を見ると拒否反応を起こす生徒は難しいでしょう。
不安のある生徒は早めにチャレンジ
どうしてもサピックスに入りたいのであれば、低学年から入ってしまえば楽に入塾できます。また入塾テストに落ちても何度も受ければ受かるかもしれないので、それを狙ってもよいでしょう。ただ塾生活が長ければ受験に有利というわけでもないので注意が必要です。また入塾ラインにまったく届かないような生徒は、別の塾で親身に見てもらったほうが伸びるかもしれません。