【前提】
【準備】
【入塾後】
中学受験の目的を一言で言えば、『子供が将来幸せになる確率を上げるため』です。『確率』という所が肝心です。
言うまでもなく、中学受験と子供の幸せは直結していません。何が子供の幸せか、などということは、親には分かりません。子供本人にも分からないでしょう。
しかし、中学受験をして『よい中学』に通わせる事が、我が子の幸せに繋がる可能性が高いと考える親が多いからこそ、首都圏では中学受験が普及(蔓延)しているのです。
では、本当に中学受験をさせる事で我が子が幸せになる確率は上がるのでしょうか?
お子様に中学受験をさせるかどうか迷っている方はこの問いについて、それぞれのご家庭の状況やご夫婦の価値観に照らして、深く考えてみてください。
そしてこの質問にイエス(確率が上がる)という解答が出たのであれば中学受験をさせ、ノー(確率は上がらない・あるいは下がる)という解答であれば中学受験をさせないでください。シンプルですね。
イエスであっても様々な(主に経済的な)理由で、受験させる事ができない方も迷う必要はありません。できないのであればやめておきましょう。無理をするとご両親が不幸になり、それは子供の不幸に直結します。つまり『子供が幸せになる』という本来の目的に反します。
この質問について答えを出せないという方、判断する材料がないという方がほとんどだと思います。中学受験についてある程度知らなければ答えられませんよね。だからこそ、このページを読んで頂いているわけです。そういった方はこの先を読み進めて考えてもらいたいのですが、どんな時もこの本来の目的(『子供を幸せにする確率を上げる』)を忘れないでください。
たとえ開成に合格したとしても、受験に熱を上げるあまりに家庭が崩壊すれば、その中学受験は失敗です。僕が指導に伺ったご家庭でも、受験を巡ってご夫婦で意見が対立して、受験期に離婚してしまったという例がありました。生徒の心痛(自分のせいだという自責の念)はひどいものでした。中学受験を巡る夫婦の意見の対立は極めて一般的で、極めて深刻な問題です。いとこ同士で同じ中学を受験して合否が分かれたことで、親族を巻き込んだ不和に繋がったこともありました。
生徒自身が精神的に病んでしまう、その結果引きこもりになってしまうなどという話はありふれていますし、勉強させるために息子をナイフで脅して、結果子供を刺し殺してしまったという痛ましいニュースもありましたね。こうした例は全て『子供の幸せ』というベースを見失ってしまったことが原因です。
悪い例を挙げすぎましたが、僕は(適切なビジョンと無理のない強度で取り組めば)『中学受験は子供が将来幸せになる確率を上げてくれる』と考えています。イエスです。イエスであるからこそ、僕はこの仕事を続けているのです。